地下鉄、バスでの急病人への対応、感染予防について

12月13日の常任委員会、交通局の報告事項に、ブルーラインの新型車両(4000形)の導入がありました。気になったのは、「車内抗菌」についてです。方法は、抗菌材(光触媒スプレー1本5,500円)を、ドア、つり革、シート、窓など車両内に噴霧。1両あたり1本、全284両で約160万円。

光触媒スプレーについて

消費者庁は2020年3月に、「新型コロナウイルスに対する予防効果を標ぼうする商品 等の表示に関する改善要請等及び一般消費者等への注意 喚起について(第2報)」の中で、「現時点で、健康食品、アロマオイル、光触媒スプレー等の商品については、当該ウイルスに対する効果を裏付ける根拠は認められてい ませんので御注意ください。」としています。横浜市経済局市民経済労働部消費経済課のHPでも注意喚起されています。

消費者庁「新型コロナウイルスに対する予防効果を標ぼうする商品 等の表示に関する改善要請等及び一般消費者等への注意喚起について(第2報)」より

不特定多数の方が利用する公共交通機関において、交通局の職員は、日々緊張感を持って感染予防に務められていると思います。(感染症対策を何か講じなければ…)という気持ちは理解しますが、エビデンスがある車内換気や石けんでの手洗い、マスク着用など基本的な感染予防行動が重要です。光触媒スプレーの噴霧は1年に1回、前回実施は昨年12月と聞きました。根拠がまだ曖昧な光触媒スプレー噴霧は、更新しなくてよいと考えます。

感染に注意した急病人への対応

先日、地下鉄乗車中に、たまたまお隣の方の体調が悪くなり、居合わせた乗客の方と次の駅でその方の両脇を支える形で降車しました。救急車を待つ間、駅職員に車椅子を持って来ていただきましたが、薄手のビニール手袋の着用がありませんでした。2020年度に改定された交通局BCPには、交通局職員の行動原則(p4)があり、「3 . 消毒実施時や急病人の介護時等は、衛生用の薄手の手袋を着用する。」とあります。急病人が新型コロナウイルス感染症だけではなく、B型肝炎、HIVなど血液を介して感染することも考えられ、薄手のビニール手袋が常時準備されている方が望ましいと考えます。乗客や職員を守るために、BCPを日常的に確認し遵守することが求められており、早急に対策の検討が必要です。

現場の状況に即したBCPに

新型コロナウイルス感染者が減少している今こそ、感染対策やBCPを現場に即して変えるチャンスです。局長は、「まずは現場の声を聴き、課題を抽出したい」と答弁しました。交通局のBCPは、民間のモデルとなるようなものであって欲しいですし、情勢に合わせブラッシュアップしていっていただきたいと思います。