一歩前進、障害児相談支援事業所への支援策
障害児通所支援(デイサービス)を利用する際には、サービス等利用計画を作成することとになっています。ところが、相談支援事業所、相談支援専門員が確保できないために、利用計画の作成はなかなか進みません。通所支援の利用者が増加し、そのニーズや課題も複雑化している中で、現場の皆さんと相談支援事業の充実を訴えてきました。
横浜市は、2021年度予算案において、障害児相談支援事業所への支援を充実に向けて、 学齢児、または、重度の状態像の児童に対して相談支援をした場合に、市独自の加算補助(初回・重度)を行うとして、600万の予算を計上しています。
厳しい予算編成の中で、独自の取り組みを行うことは、率直に評価します。その上で、現状と今後の取り組みについて、予算特別員会で質疑を行いました。
まず、現状ですが、障害児相談支援を実施する事業所数は市内94箇所あり、利用計画作成済割合は、2019年度実績で30.3%、学齢期に限れば10.97%にとどまっていました。
学齢期の計画相談支援は、地域療育センターで支援利用計画が作成され、それを引き継ぐ形で利用する事例が多いと思われます。こうした引継ぎケースも、アセスメントやケース会の開催などが必要で、その業務も初回加算の対象とみなされるべきだと考えます。これについては、横浜市も加算の対象と認める方向との答弁を得ました。重度加算については、重度というのが、必ずしも障害児の心身の状態だけではなく、障害児を取り巻く環境や、家族の置かれている状況も考慮した運用となるよう検討を求めました。
今後も、当事者や事業所の皆さんからも意見をいただきならが、障害児相談支援事業の安定的な供給と拡充に向けて取り組んでいきます。