多文化共生とヘイト -ともに生きるには?

第2回ビビンバネット「共に生きる」学習会

多文化共生とヘイト -ともに生きるには?   講師・風巻浩さん

(主催:ビビンバネット=神奈川の朝鮮学校と多文化共生を考えるネットワーク、協力:神奈川ネット・青葉)

講師は、「ヘイトをのりこえる教室」の著者でもある、風巻浩さん。講義の中では、マイノリティとして、自分が特権を奪われる疑似体験のワークショップ、グループワークでは疑問に思ったことや多文化共生社会の実現のために今できることを話し合いました。

不平等な扱いや、不利な状況に陥らせる差別によって、「特権」をもつ人ともたない人が生まれる。特権をもつ人は、それを意識しないことが「ふつう」。無関心であることや傍観者であることが、差別される人の苦痛を増加させてしまう。ヘイトは、恐怖、自己喪失感、更なる被害を恐れて声を上げられなくなってしまうなど、人権をむしばむ。
他のグループの意見で、「なぜヘイトスピーチが起こってしまうのか。」、「その人の育った環境などどんな背景があるのか」と相手の立場に立つ意見が出ました。自分と違った意見を持っていて、大切な人を傷つける相手を前に、その人の話を最後まで聴くことができるかと言われたら、とても難しい。(差別はなくなってほしい)と思っている私にもヘイトの芽はあると認め、感情を抑えて論理的に話せないと、相手に伝わらないし、対話は生まれない。
 
対話の大事さといえば、朝鮮学校のオモニ会のキムチカンパの取り組み。キムチはもちろん美味しいのですが、なぜこのカンパが必要なのか。2013年から朝鮮学校への補助金が中断され、高校無償化、幼保無償化、コロナ補助金の対象外など、不当な差別が続いていること。教育には政治的問題は介入してはならないはずなのに、根深い差別や偏見で、朝鮮学校の子どもたちが教育を受ける権利が守られていないこと。この取り組みでは、課題を一緒に考えたり、ヘイトスピーチする人ばかりではないと伝えるためにも大事だと考えます。
日本で外国籍の人は参政権がないことについては、世界の30か国以上で(滞在期間・在留資格など一定の制限があるが)、外国人参政権が認められている。日本国籍の人にしか参政権を認めない日本は、国際的に遅れているのではないか。都筑区も海外にルーツをもつ人がたくさん住んでいて、今年の統一地方選挙の時にも、「納税をしているのに選挙権がない」という声を聞きました。国内の外国籍の方は約307万人(2022)で日本の総人口の2.5%。そのうち6−12歳の子どもたちは約12万人で、学校に行っていない子どもは約2万人(16%)にも及ぶという話もありました。学ぶ機会はどのように確保されているのか、横浜市の現状を調査研究したい。

「ヘイトをのりこえる教室」で特に励まされた部分です。
・差別は社会的につくり出されるもの。心の中につくられたものであるなら、それをなくすことも可能だ。
・対話的な関係、話を聴きあう関係をもつこと、アライ(ally)になって、傍観者をやめること。