身近にある貧困

第一回WE講座「身近にある貧困」をテーマに若林智子さん(NPO法人ピッピ親子サポートネット理事長)から、青葉フードシェアネットワークの取り組みを聴きました。コロナが流行しはじめた2020年に活動を始め、2022年は、フードドライブ重量(余剰の食材を集める)は約4.2t、パントリー(食品の分け合い)配布量は6.3t、のべ953世帯、2,164人に配布されたと報告がありました。

フードシェアネットワークの中の、フードシェア*いちがおの利用者アンケート(フードバンクかながわ実施)「安心した生活を送れているでしょうか」の問いに、フードパントリー利用前は「あまり安心した生活が送れていなかった(50%)」、「全く安心した生活が送れていなかった(26.7%)」と3/4以上の方が安心した生活が送れていなかったと答えていますが、利用後は、少しは安心した生活が送れていると回答した方が56.7%と変化しています。

       

フードパントリーは、食べるものがないことへの不安の軽減や、地域の人とのつながり、相談のきっかけにもなっている福祉的にも重要な役割です。利用者から「物価高や給与が下がってしまった」、病気や子育て、介護のためにで働けない中、月一回のお楽しみでもあると多くの声が寄せられていました。

このフードドライブとフードパントリーをつなぐ役割の、「運ぶ」という役割もコストや人手の問題で都筑区のフードシェア*つづきでも課題と聞いています。また、寄付される食材の減少の一方、登録者数は増加している現状です。身近な地域でこんなにも食材を必要としている方がいる現状を知ってもらい、活動に参加する人を広げていきたい。