カジノのある風景が、身近なものとならないように
カジノを考える市民フォーラム第3回「カジノ・ニューヨークからの警告」、村尾武洋氏の講演を聴きました。村尾氏は建築デザイナーで数々のカジノの内装を手がけてこられました。
日本のIR整備法ではカジノ収益のうち、取り分は国15%、自治体15%、事業者70%と言われています。アメリカのある州では地元に70%、カジノ事業者に25〜30%という契約もあり、日本と逆です。こういった点からも、日本側に不利なことは他にもあるのではと懸念されます。
一番印象に残ったのは、家族でカジノIRに遊びにいくことは次世代の育成に繋がるという点です。ホテルのビュッフェに行った時に父親や親戚、兄姉がカジノに行くことを目で見、雰囲気を体感することで、カジノは身近な存在になる。成人するまで入れないとしても「いいのかな」と敷居を低くしてしまう。また、性風俗産業とセットになっている点も見逃せません。
「カジノが儲かるには誰かが負け続けないと成り立たない」、「時間の感覚がわからないよう窓は作らない」、「カジノの外に客を出さない仕組み」など、これまでの学習会と重なる部分もあり、やっぱりそうかと納得しました。たくさんの方と情報を共有し、身近な問題として考える機会をこれからも広げます。