横浜市会第3回定例会に向けて

9月10日より、横浜市会第三回定例会が始まります。初日には、山中竹春市長が施政方針を述べることになります。
市長が強く訴えてこられたコロナ対策やカジノ誘致の撤回のみならず、選挙を通じて争点化された問題についても、より具体的な市長の考えが提示されるものと期待しています。

まず、ワクチンの接種の加速化や、検査体制の拡大、医療体制の確保については、補正予算案に、ワクチン接種事業費(292億8000万円) や検査体制強化事業費(33億800万円)が含まれていますが、これらは前市長の時代に準備された事業であり新市長の独自性を打ち出すことは難しいと思います。しかし、市長が考える施策の方向性については、市会における議論を通じより具体的に語っていただきたいと思います。

市長が強くアピールしてきたカジノ・IR誘致を巡っては、事業への参入を目ざす企業から、市の幹部が複数回接待を受けたとする報道がなされています。IR誘致については、撤回宣言と必要な手続きを遂行することはもとより、市長が約束した副市長への聞き取りも踏まえて、この疑惑を解明し市民への説明責任を果たしていただくことを期待しています。

さらに、旧市庁舎の売却および定期借地に関する契約に関して、市長は経緯を含めた調査を約束されています。売却契約の差し止めを求める住民訴訟が提起されている状況でもあります。早々に契約内容を検証、再考されるべきと考えています。

市会定例会は、まずは、新型コロナウイルス感染症緊急対策費373億円を含む補正予算議案の質疑から始まります。この予算には、市内飲食店消費促進策も含まれており、12月以降に実施される予定です。
具体的には、スマホアプリなどを活用して、市内飲食店で発行されたレシートの利用金額に応じたポイント還元やキャッシュバック等を行うキャンペーンと説明されています。キャッシュバックのために2億円を予算化、加えてこの事業を委託する事業者への委託費3000万円が計上されています。コロナ禍での時短営業・休業等への協力要請に協力いただき、厳しい経営状況にある飲食店を支援する必要性は十分認識していますが、果たして、横浜市が試算する40億円の事業効果が期待できるのでしょうか。飲食店への支援となるのでしょうか。感染拡大に繋がるの懸念も拭えません。
本事業については、キャンペーンが延期された場合の委託費の扱いも含めて厳しく質していきたいと思います。

予算審議の後は、2020年度決算審議に入ります。
コロナ禍の一年、大きく揺らいだ市民の働き・暮らしの課題、感染リスクと隣り合わせの中で働いてこられたエッセンシャルワーカーの皆さんのご意見を踏まえ、しっかり議論していきます。

市会日程

https://www.city.yokohama.lg.jp/shikai/nittei/yotei/nittei.html

インターネット中継

https://gikaichukei.city.yokohama.lg.jp/g07_broadcasting.asp

議案はこちらから

https://www.city.yokohama.lg.jp/shikai/kiroku/kekka/gianR03-3.html