戦争を起こさないために

ピースリングツアー 親子平和ツアーで明治大学平和教育 登戸研究所資料館に行きました。

動物慰霊碑。陸軍技術有功章の賞金で1943年に建立。高さ3m、幅1m。

登戸研究所(第九陸軍技術研究所)は、秘密戦(防諜、諜報、謀略、宣伝)を担い、多くの科学者が動員されました。要人暗殺のための毒物の開発や731部隊の人体実験。所員の「最初は嫌だった。次第に趣味となっていった。」という発言には、研究への好奇心と繰り返されることによる慣れ、上官からの命令は絶対で戦時下の特殊な環境、様々な要因が考えられます。

敗戦後の免責、GHQの施設で研究員となり、ベトナム戦争の枯葉剤、イラン戦争の劣化ウラン弾の開発にもつながったといわれます。

戦後40年以上経って、法政二高と赤穂高校の学生が登戸研究所のことを調べ始めました。「軍の秘密は死んでも漏らさない」という関係者の心を、ひたむきな姿勢で「君たちには話そう。知っておいてほしい。あのようなことを、くりかえさないためにも…」と動かしました。日常生活の隅々にまで入り込み、人の生死や、価値観、倫理観も変えられてしまう戦争。

戦時下に大きな動物慰霊碑を建てた裏に、人体実験への悔恨が推測されます。今も戦時下にいる人がたくさんいます。私たちの一つ一つの選択が、子どもたちの未来につながります。どうして起こってしまったのか、これからはどうすれば良いのか、戦争の本質を問い続けたいと考えます。